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誇り高きにわとり、カンテクレールの物語

2012-01-11

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 以前このブログでとりあげたベルギーの絵本「カンテクレール キジに恋したにわとり」が1月31日に発売されます。原文はオランダ語ですので、私が翻訳を担当しました。まるで「家内制手工業」ですね(笑)。

 カンテクレール(オランダ語でCantecleir)はもともと、フランスの詩人エドモン・ロスタンが書いた韻文劇です。フランス語ではChantecler(シャンテクレール)ですから、スペルと発音が少々異なります。そういえば、シャンテクレールという名前の宝石店や飲食店がありますね。昭和の初めころ、堀口大学「東天紅」という題名で翻訳しましたが、日本ではあまり有名ではないようです(図書館にもないので、私は古本屋で入手して読みましたが、なかなかおもしろい話でした)。

 絵本は子ども向けに改作された劇をもとにしているので明確ではありませんが、「わたしが鳴かなければ、日が昇らない」と主張するカンテクレール(シャンテクレール)は、理想を追い求めるフランスの象徴です。ロスタンは、現実主義者の七面鳥たちに仮託して、自然主義の作家・批評家を批判しているのです。カンテクレールに鳴くのをやめさせようとしたキジが愛のために命をかけてカンテクレールを守るという筋書きは、自然主義に対するロマン主義の勝利を意味しています。

 まあ、そういう難しい話は抜きにしても、十分楽しめる絵本ですよ。

 カンテクレールは2011年のブーケンパウ賞(本のクジャク賞=ベルギー最優秀絵本賞)を受賞しました。表紙を見ればわかるように、絵が非常にあざやかで美しいです。

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テーマ : 絵本
ジャンル : 本・雑誌

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プロフィール

hiroshi

Author:hiroshi
久保谷洋(くぼたに・ひろし)
ジャーナリスト、翻訳家。
元朝日新聞東京社会部記者、元朝日学生新聞社出版担当。タイトルはブログを始めたときの肩書きが「出版担当の役員」だったときにつけたものです。ある程度定着しているので出版担当をやめた後も、そのままにしています。2016年4月~外務省研修所非常勤講師(オランダ語担当)。

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