カープが9対5でジャイアンツに勝ちました~オランダ語の野球表現

2017-04-13

Tag :

 オランダにも野球のチームがあるのをご存じですか。例えば、ロッテルダムにはNeptunusという1900年設立の強豪チームがあります。チーム名は英語のネプチューン、ローマ神話の海神に由来するのでしょう。大航海時代以来の海洋国家オランダらしい名前だと思います。
 ホームスタジアムの収容能力が3000以下ですから、プロ野球といえるのかどうか微妙ですし、オランダでもそれほど広く知られた存在ではないようです。WBCでオランダの試合を見ましたが、選手たちはかなりの実力でした。これから人気が出てくるかもしれませんね。

 さて、日本ではペナントレースが始まり、カープが快進撃を続けています。昨夜も9-5でジャイアンツを破りました。「カープが9対5でジャイアンツに勝ちました」をオランダ語で何と言うでしょうか。
 「勝つ」と聞くと、まずwinnen(英win)を思い浮かべますが、winnenは普通自動詞で使われますし、他動詞の場合もeen wedstrijd winnenのように「試合」を目的語に取りますので、「ジャイアンツに勝った」のような文ではうまくいきません。こういうときにはverslagen(英defeat)を使うとよいでしょう。未完了過去形で書くと、

 De Carp versloegen de Giants met 9-5.

 となります。

 注意をいくつか。チーム名には定冠詞deをつけます。Carpは英語で単複同形の名詞ですが、ここでは当然複数形なので動詞はversloegではなく、versloegenとなります。verslagenの活用は大丈夫ですか。verslagen-versloeg-verslagenですよ。met 9-5の数字は、ハイフォンは無視してmet negen vijfのように読みます。

 カープは現在首位です。De Carp staan nu aan de top.

 順位表は(おそらく)de klassementです。

 いまのところ、本格的な和蘭辞典が存在しないので、わからない表現については最終的にはオランダ人に聞くしかありません。ところが、野球はオランダではマイナーなスポーツなのでオランダ人にもわからないことが多いですね。以前、「キャッチボールする」をどういうか何人かのオランダ人に尋ねましたが、だれも知らない。こちらも説明するのに一苦労でした。
 かなりたってから、映画を見ていたら偶然字幕にvangbal spelenという表現が使われていて、やっと長年の謎が解けました。





 

 

ベルギーのオランダ語(1)

2017-04-07

Tag :

本当に便利な世の中になりました。ほんの20年前のことですが、私がオランダ語を勉強し始めたころには、オランダ語の新聞や雑誌を入手するのは一苦労、といういうか事実上不可能でした。最近は、インターネットで日々最新のニュースを読むことができます。

以下は、フランスの極右政党党首であるルペンに関する記事です。ここに見慣れない単語が出てきます。

Sommige peilingen geven aan dat ze de eerste ronde op 23 april zal winnen,
maar een gelijkaardig scenario bij de tweede ronde op 7 mei lijkt niet zo evident.

「いくつかの世論調査では、彼女(ルペン)が4月23日の第1回投票を勝ち抜くとされているが、5月7日の第2回投票でgelijkaardigなシナリオになるかは不透明だ」

単語の組成(gelijk等しい+aardig類似や特徴を表す形容詞語尾)からみて、「同じような」という意味であることは容易に推測できますが、見たことのない単語だったので、念のために日常的に使っている小さな蘭蘭辞典をひきました。しかし出ていません。次いで講談社のオランダ語辞典を調べましたが、これにもない。
変だなと思いながら、少し分厚いプリスマの辞典(Prisma Handwoordenboek Nederlands)にあたると、これにはちゃんと見出し語として掲げられていました。gelijksoortig, soortgelijkと説明されているので、意味は推測したとおり「同じような」「同種の」だと判明しましたが、辞書の記載を見て、なぜ中小の辞典に見出し語として取られていないのかという謎も解けました。
 gelijkaardigにはBNというラベルがついていました。BNというのはベルギーで使われるオランダ語(フラマン語)のことです。だから、「オランダのオランダ語」中心の辞書には出ていなかったのですね。

私はオランダのグーグルで検索して、おもしろそうな記事をサーフィンしていたので気がつきませんでしたが、冒頭に掲げたルペンの記事は確認するとVRT(ベルギーのNHK)のサイトのものでした。

私はこれまで目にしたことのない単語だったので、約5,000語の単語を分野別の頻度で示した最新のリストである A frequency dictionary of Dutch, Routledge で調べてみると、新聞に頻出する単語の816位、インターネット上に頻出する単語の449位にランクされていました。すなわち、非常に頻度の高い重要な単語だと言うことです。

これには考えさせられました。ベルギーにはEUの本部が置かれており、政治的、経済的な重要性が高まっている場所です。たとえば、日本の新聞社・通信社でオランダに記者を送っているのはごく少数ですが、ほとんどの社がブリュッセル(ベルギー)に本格的な支局を構えています。将来出版される蘭和辞典では、ベルギーのオランダ語にも十分配慮すべきでしょう。

花粉が飛んで目がかゆい

2017-04-06

Tag :

毎日、犬の散歩に出るのですが、最近はなるべく午前8時ごろにすませるようにしています。花粉症なので、日中不用意に外出すると、目がかゆくなってしようがありません。

オランダ語で花粉は de pollen といいます(必ず複数形で使います)。

Er zijn veel pollen in de lucht. (花粉がたくさん飛んでいる)

それでは、「目がかゆい」はどう言ったらよいでしょうか。

かゆいという感覚は、de jeuk です。

Ik heb jeuk aan mijn ogen. (私は目がかゆい)

前置詞に aan を使うことに注意してくださいね。


サクラの花に関連した表現

2017-04-05

Tag :

 サクラのシーズンになりました。このところ寒い日が続いたので、東京では開花が少し遅れていましたが、4月に入って日当たりのよい場所では満開となりました。

 そんな折り、オランダ語の授業で、生徒さんから「友人のオランダ人にメールを書きたい。『もし明日よい天気なら、花見をするために上野公園に行きます』はオランダ語でどういったらいいのか」と質問を受けました。

答えは、
Als het morgen mooi weer is, ga ik naar (het) Ueno Park om de kersenbloesem te zien.

注意をいくつか。het is mooi weer. で「晴れです」という意味ですが、als(英語if)が従属接続詞なので動詞のisは節末に移動します。サクラの一つ一つの花はkersenbloemですが、木についている花全体をいうときはkersenbloesemを使います。

「昨日、花見で鎌倉に行きました」
Gisteren ben ik naar Kamakura geweest om naar de kersenbloesem te kijken.

「公園のサクラはいま満開です」
De kersenbloesem in het park staat nu in volle bloei.

De kersenbloesem in het park is nu op zijn hoogtepunt.

オランダ語では「5分咲き」のような言い方はあまりしないようです。あえて書くとすれば、
De kersenbloesem staat in halve bloei.
でしょうか。

オランダには入学式がない

2017-04-04

Tag :

 年度がかわり入学式のシーズンになりました。オランダ語で「入学式」を何というのでしょうか。

 日本の人は不思議に思うかもしれませんが、オランダには入学式はありません。従って、私が知る限り、「入学式」という意味の単語や定型的な表現はありません(もし、知っている方がいたら教えてください)。

 日本の行事をオランダの人に説明するときには、de ceremonie ingang と言えばよいと思います。

 例えば、「私は今日、小学校の入学式に出席しました」は

 Vandaag heb ik de ceremonie ingang van de basisschool bijgewoond.

となります。 
★de basisschool 「小学校」、bijgewoond 「bijwonen(に出席する)の過去分詞形」

 入学式がないオランダと比較すると、日本人は「儀式」が大好きなのかもしれませんね。そういえば、息子の大学の入学式に出た妻の話では、男子学生のほとんどがスーツ姿だったとか。時代は変わりました。

プロフィール

hiroshi

Author:hiroshi
久保谷洋(くぼたに・ひろし)
ジャーナリスト、翻訳家。
元朝日新聞東京社会部記者、元朝日学生新聞社出版担当。タイトルはブログを始めたときの肩書きが「出版担当の役員」だったときにつけたものです。ある程度定着しているので出版担当をやめた後も、そのままにしています。2016年4月~外務省研修所非常勤講師(オランダ語担当)。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR